「参加者が主体的になる工夫やコツ」4つのポイントの続きです。
今日は最後の4つ目、
あそび心です。
前提として、
あそび心は前回までに書いた
1.「個」の尊重
2.心理的安全性
3.余白
があってこそ。
これら3つの上に成り立ちます。
今回は、実際にあった事例で紹介します。
場面は、
自分の好きな本を紹介しあう読書会。
◇
この読書会の何回目かで
私は参加者の皆さんに、こんな作業をお願いしました。
「まずは、本の魅力が伝わる『帯』を作ってください」と。
帯って、書店で並んでいる新刊にくるっと巻いてある、宣伝文句の紙のことです。
「お持ちの本の魅力を端的に表す、または思わず手に取りたくなるようなキャッチコピーを考えて帯を作ってみましょう。コピーライターになった気持ちで。
例えば『鬼滅の刃』なら、
― 強さだけじゃないチームマネジメントがここに! 現代の鬼退治物語―
みたいな。」
帯の色紙やカラーペンはたくさん用意してありました。
本の帯を作るなんて、読書会に必要なアクティビティではありませんが、
あえて本筋にはない「あそび」をプログラムに挟みました。
「えー!難しいなぁ」と苦笑いしながら、それでも
う~んと考えて、少ない文字数でグッとくる言葉を探す参加者。
イラストを加える人もいれば、達筆な文字で雰囲気を出す人もいて、
その後の発表タイムが大いに盛りあがりました。
「あそび心」が参加者の主体性にどうして関わるのか。
私はこう考えています。↓
一人ひとりの個性を輝やかせるもの
だから。
一定枠の中に、
自分で
・選べる
・決められる
・作ることができる
この自由があると
私たちのワクワク感は刺激されます。
つまり、参加者が主体性スイッチをONにするきっかけになる
ということです。
ただ、ここで注意したいのですが、
目的のない「あそび心」は返って参加者の主体性を削ぎます。
あくまでも、その場の目的(ゴール)を見失わないことが大切です。
寄り道ばかりでゴールに到着しないのでは、
本末転倒。
上の読書会でいうと。
本の帯づくりは、
ワクワク感を刺激する以外に目的を達成するための重要な目標がいくつもありました。
例えば、
〇 本のどこに魅力を感じているのか、自分の思いを事前に言語化しておく
〇 →そうすることで、聞く人にも伝わりやすくなる
〇 →一人ひとりの発表が間延びしなくなるので、その後のフリー対話が充実する
などなど。
例えば、同じような作業を「アイスブレイク」と位置付けて行っても、
必ずしも主体性スイッチは発動しません。
「今日は7月7日なので、その用紙とペンで七夕の短冊を作ってみましょう」
なんて、取ってつけたようなアクティビティを入れてしまうと、参加者は「私たちは今どうしてこれをしてるのか?」と、ふと立ち止まってしまうからです。
たまに、全くその場の目的・目標を意識していないアイスブレイク満載のイベントがありますが、この点を見失っているのではないかと感じます。
要するに、
目標、またその先の目的あっての「あそび心」
ということではないでしょうか。
◇
ということで、
「参加者が主体的になる工夫やコツ」
4つ目のポイント、「あそび心」でした。
1.2. 3.は1番上の各ポイントをタップしていただければ飛びます。
ではまた。
明日も良い日でありますように。
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