「参加者が主体的になる工夫やコツ」4つのポイントの続きです。
今日は2つ目の
心理的安全性。
この言葉、いろいろな場面でよく聞くようになりました。
あらためて、心理的安全性とは?
「チームにおいて、意見を述べても関係性が悪化しないと信じられている状態」のこと。
この言葉を有名にしたGoogleの実証実験によると、「参加者一人ひとりのポテンシャルを発揮できるのは高い心理的安全性が必要である」とのこと。
つまり、何を発言しても
「そんなことも分からないの?」と馬鹿にされたり、
「そのアイデアは~だからダメだ。」などと否定されない。
お互いを尊重して話しあいができる、という安心感がある状態ですね。
これって、企業や職場だけでなく、講座やセミナー、学校のクラスや自治会活動、もっと言えば家族間でも大事なことじゃないでしょうか。
では、
どうすれば心理的安全性が高まるのか。
今回は「講座の参加者が主体的になるために」という着眼点に絞って、
①~④のポイントをまとめました。
不安を取り除く
① 今ココにいる目的と、これからのタイムテーブルを共有
そんなことが不安の解消?と思われるかもしれません。
ですが、「どうして私たちはここに集まっているのか、何時に休憩があって、何時に終わるのか」を知らされずスタートするのって、行先の書いてないバスに乗るようなもの。「このバスは、〇〇と△△を経由して、目的地の~には〇時に到着します」とアナウンスを聞いて安心したいですよね。
② リラックス&「私は私でいい」という安心感
次に、こんなことを伝えます。
● 間違ったり、失敗しても大丈夫
● 「分からない」「知らない」ことは恥ずかしいことじゃない
● 「立派なこと・正しいことを言わないといけない」というプレッシャーは不要
● 困ったときはどうすればいいか
スマートフォン講座などの技術習得系・語学系・地域課題を話しあう対話形式・会議・
オンラインなど・・・・知識量と経験値に差が出る可能性がある場では、特に重要なポイントです。
リラックス&「私は私でいい」という気持ち。
=一人ひとりが活きる大切な条件です。
ラポール形成
ラポール…お互いの心に橋が架かっている。信じあっている状態のこと。
③ 第一印象は、めちゃくちゃ大切
ベストセラーにもなりましたが「人は見た目が9割」って、
決して大袈裟ではないと思います。
ただ、第一印象は見た目だけではありません。
最初の挨拶や説明。実は、これがとても重要です。
人は、30秒は先入観を持たずに集中して話を聞くそうです。
そして、このわずかな時間で「誠実そうな人だな」とか、「声も表情も暗い人だな」といった印象を持ちます。
それが頭の中にある過去のデーターベースで検索され、私たちは無意識にこれから過ごす時間を予想します。
落語家や漫才師は「登場してから30秒以内に必ず1つ笑わせる」が鉄則なのだとか。
この短い時間に大きな笑いがあると、観客の聞く姿勢が前のめりになります。
逆に1つも笑いが取れないと、「この人の話はきっと面白くないだろう」と言う予想がバイアスになり「笑う準備のない人」になってしまうのだそうです。
すこし脱線しました。
つまり、
この人となら、これから過ごす時間に期待が持てるという安心感と信頼関係
が、参加者を前のめり(主体的)にする一つの要因です。
参加者とのラポール形成は、講座の本題に入る前にすでに始まっている
というお話です。
④ 好意的な反応(フィードバック)
講師やファシリテーターが、参加者の言動にどんな反応を返すのか。
これは、自分に対してはもちろん、他の参加者に対してどんな風に反応しているかも含めて心理的安全性の担保に繋がります。
ただし、何でもかんでも「すごい!」「素晴らしい」と褒めるばかりでは、
返って信頼を損ねてしまいます。
私の場合は、次の順番で反応を返します。
● まるっと受け止め、
● good&newを見つけて伝えて、
● さらに良くなるためには・・・
(講師の時のみ。ファシリテーターの時は私見は基本的に言いません)
● ありがとうございます。
で返す。
参加者の答えや意見は、私自身にとっても気づきや学びの種。
なので、最後の「ありがとうございます」は取って付けたものではなく、
本当に「ありがとう」です。
①~④すべてにおいて、その根幹にあるのは
参加者に対する感謝とリスペクト。
です。
皆さんは、どんなところに心理的安全性が高い、低いと感じますか。
良ろしければ、またコメントをください。
次回は、「参加者が主体的になる工夫やコツ」
3つ目の余白、
4つ目のあそび心 について書きます。
ではまた。読んでいただきありがとうございました(*^-^*)
明日も良い日でありますように。
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