前回のブログでは
「講座やセミナーで、参加者が主体的に参加できるための工夫やコツ」
と、そのための
1.「個」の尊重
2.心理的安全性
3.余白
4.あそび心
×(かける)4つの目
・・・について書きます! ・・・という宣言で終わってしまいました。
今日はまず、前提としての
「参加者が主体的じゃないとダメなの?」という話です。
私の考えはタイトルのとおり
主体的じゃなくてもいいし、参加者の主体性は引き出さない方がいい
です。
その理由について。
どうぞお付き合いください。
◆
私が働いていたのは公民館。
主催講座には、あらゆる世代の方が参加してくれました。
大半の人はイベントや講座に意欲的ですが、
そうじゃない参加もあるんです。
たとえば。
勝手に親が申し込みをしちゃって、
講座の内容もほとんど聞かされず、持ち物もろくに持たされず
しぶしぶやってくる小学生。
(で、ご両親は仕事で連絡がとれないことも)
ある時は、
「別に内容はどうでもいい、暇やから来てるんや!」と
ハッキリ言ってしまう高齢男性。
腕組みして、険しいお顔で参加されてる。
(素直すぎて困ってしまいます・・・。(;^_^A)
本当にいろいろな人がいて、
その背景もいろいろなんだと思います。
◆
仕事を初めて間もない頃。
ドキッとするひとことを言われました。
当時20代で若かった私は、見るからに元気のない人、つまらなさそうな人がいると気になって、頻繁に話しかけていました。
そうやって、テンション上げて気分を盛り上げてさしあげるのが
自分の役割だと思ってました。
そんなある時、子育て支援の連続講座2回目終了時に
「ここは私の来る場所と、ちょっとちがったみたいです」
と、親子が1組帰ってしまいました。
もちろん、それ以降来られませんでした。
当時は言われた意味が良く分からなくて、
「他のお母さんと合わなかったかな?」なんて思っていました。
でも、今は分かります。
原因の大半は私でした。
私、その場の雰囲気にそのお母さんを乗せようと、しきりに話しかけながら、
主体的に参加しないその人にNGビームを出していたんだと思います。
つまり、
今のあなたはダメですよ
って、いう無言のメッセージを出してました。
もちろん無意識です。
せっかくいろいろ用意して楽しんでもらおうとしてるのに、と。
こちらの気持ちが先行していたんですね。
◆
ご存じでしょうか。
この話が、なんだかぴったりくるなと思います。
参加者が重たいコートを脱ぐ(主体性を発揮する)ために必要なことって、
「温かさ」であって「強風」じゃないのです。
無理やり脱がそうとすると、頑なになってしまう。
脱ぎたくなったら自分で脱げる
そのタイミングも頃合いも、自分で決められる
そんなポカポカした環境に整えておくことが大切
なんだなーと。
そそ。
上で紹介したような、ムスッと不機嫌そうに講座に来られる高齢者の方も
実はちゃんと理由があるんですよ。
だから、ほったらかしにしないけど、気にしすぎずに
やんわり包んでおく感じで見守る。笑
(そういう方への接し方は、また次回に)
どんな気持ちで参加してても、ここにくれば自分の存在を認めてくれてる
そう感じてもらうことが第一だと思います。
そんなことで、
今日のタイトルを、ちょっと訂正するなら
「参加者の主体性は、『無理に』引き出さない方がいい。」
というお話でした。
◆
次回は、
参加者が自らコートを脱いで主体性を発揮したくなる、
そんな場づくりのコツの1番
「個」の尊重について書きたいと思います。
ではまた。
明日も良い日でありますように。
#講座
#参加者主体
#セミナー