よりみちぷらす

20年教育機関で働いた後に転職した40代母の寄り道

参加者の主体性は引き出さない方がいい

前回のブログでは

「講座やセミーで、参加者が主体的に参加できるための工夫やコツ」

と、そのための

1.「個」の尊重

2.心理的安全性

3.余白

4.あそび心

 ×(かける)4つの目

・・・について書きます!   ・・・という宣言で終わってしまいました。

 

今日はまず、前提としての

「参加者が主体的じゃないとダメなの?」という話です。

 

私の考えはタイトルのとおり

主体的じゃなくてもいいし、参加者の主体性は引き出さない方がいい

です。

 

その理由について。

どうぞお付き合いください。

私が働いていたのは公民館。

主催講座には、あらゆる世代の方が参加してくれました。

大半の人はイベントや講座に意欲的ですが、

そうじゃない参加もあるんです。

たとえば。

 

勝手に親が申し込みをしちゃって、

講座の内容もほとんど聞かされず、持ち物もろくに持たされず

しぶしぶやってくる小学生。

(で、ご両親は仕事で連絡がとれないことも)

 

ある時は、

「別に内容はどうでもいい、暇やから来てるんや!」と

ハッキリ言ってしまう高齢男性。

腕組みして、険しいお顔で参加されてる。

(素直すぎて困ってしまいます・・・。(;^_^A)

 

本当にいろいろな人がいて、

その背景もいろいろなんだと思います。

 

仕事を初めて間もない頃。

ドキッとするひとことを言われました。

 

当時20代で若かった私は、見るからに元気のない人、つまらなさそうな人がいると気になって、頻繁に話しかけていました。

そうやって、テンション上げて気分を盛り上げてさしあげるのが

自分の役割だと思ってました。

 

そんなある時、子育て支援の連続講座2回目終了時に

 

「ここは私の来る場所と、ちょっとちがったみたいです」

と、親子が1組帰ってしまいました。

もちろん、それ以降来られませんでした。

 

当時は言われた意味が良く分からなくて、

「他のお母さんと合わなかったかな?」なんて思っていました。

 

でも、今は分かります。

原因の大半は私でした。

私、その場の雰囲気にそのお母さんを乗せようと、しきりに話しかけながら、

 

主体的に参加しないその人にNGビームを出していたんだと思います。

つまり、

今のあなたはダメですよ

って、いう無言のメッセージを出してました。

 

もちろん無意識です。

せっかくいろいろ用意して楽しんでもらおうとしてるのに、と。

こちらの気持ちが先行していたんですね。

 

ご存じでしょうか。

「北風と太陽」

この話が、なんだかぴったりくるなと思います。

参加者が重たいコートを脱ぐ(主体性を発揮する)ために必要なことって、

「温かさ」であって「強風」じゃないのです。

無理やり脱がそうとすると、頑なになってしまう。

 

脱ぎたくなったら自分で脱げる

そのタイミングも頃合いも、自分で決められる

そんなポカポカした環境に整えておくことが大切

なんだなーと。

 

そそ。

上で紹介したような、ムスッと不機嫌そうに講座に来られる高齢者の方も

実はちゃんと理由があるんですよ。

だから、ほったらかしにしないけど、気にしすぎずに

やんわり包んでおく感じで見守る。笑

(そういう方への接し方は、また次回に)

 

どんな気持ちで参加してても、ここにくれば自分の存在を認めてくれてる

そう感じてもらうことが第一だと思います。

そんなことで、

 

今日のタイトルを、ちょっと訂正するなら

「参加者の主体性は、『無理に』引き出さない方がいい。」

というお話でした。

 

次回は、

参加者が自らコートを脱いで主体性を発揮したくなる、

そんな場づくりのコツの1番

「個」の尊重について書きたいと思います。

 

ではまた。

明日も良い日でありますように。

 

#講座

#参加者主体

#セミナー