「参加者が主体的になる工夫やコツ」4つのポイントの続きです。
今日は3つ目、
余白です。
余白には、ざっくり分けて
時間の余白
空間の余白
があります。
今日は、参加者の主体性だけでなく満足度や学びの吸収率がUPする
この余白について書いてみます。
時間の余白
① 話す言葉に適度な余白(早口でない)
→ 講義内容が分かりやすい講師は、
相手の反応を見ながら相手に合わせて話す、余白があります。
例えるなら、花木の水やり。
ジョウロを使って丁寧に水を与える感じです。
土に水がしみ込むのを待つ時間がある。
猛烈な雨のごとく話す講師の話は、
半分くらい、しみ込む前にどこかへ流れてしまいます。
② タイムテーブルに余裕がある
→ ちょっとくらいトラブルがあっても時間内に終われる。
十分なバッファ(予備の時間)があるといいです。
それに、休憩時間はとても大切です。これこそ効果的な余白です。
休憩時間に参加者同士がぐっと親しくなる場面を何度も見ました。
仲間ができると、参加者の意欲や主体性は確実にUPします。
講師はついつい用意したプログラム内容を全部終わらせたくなるものですが、
多すぎると感じたら、その場で内容をバッサリ切る潔さも時に必要です。
でも、これは最終手段。
主催者の場合は、事前に講師から送られてきた資料が多いと感じたら、
講座の目的を講師と再度相談する必要があるかもしれません。
プログラムをこなすことが、参加者の目的ではないからです。
空間の余白
③資料(スライド)が詰まりすぎない
→ 講義時間<資料=消化不良
終了時間に終わらず「また家で読んでおいてください」と講師に言われて、
本当に読む人は、ほぼいません。
資料は、あくまで講師の解説があってこそのものです。
→ パワポのスライド1ページが極小文字
これ、本当に多いです。人が1秒間に読める文字は5文字程度。
スライドを読んでいる参加者の集中力は、「聞く」と「読む」に分散します。
スライドの文字量は少なめに、余白は多めに。
タイムテーブルも、資料もそうですが、
「講師の伝えたいこと」より
「参加者の腹8分目」を優先する
これ、主催者側も忘れがちです。
参加者が消化できないほどの情報量は、返って毒です。
④ 読んで字のごとく、空間の余白
→ 「何かに使える空間の確保」も大切です。
例えば、80人入る教室型の部屋で20人の講座をする場合。
何も手をいれず適当に20人の参加者に座ってもらうのはもったいない。
机&イス×20人分の、メインレイアウトに加えて
・ちょっと作業ができる場所
・乳幼児がいた場合の安全が確保できる空間
・机&イスがない汎用性の高いフリー空間
・参加者が主体的に井戸端会議的に話せる椅子だけの空間
などなど・・・
を、余白として適宜レイアウトします。
余白は、
本当に大切なものを際立たせるために必要なもの
そして同時に、参加者にとって主体性を発揮しやすくなる場をつくるために
大切なものです。
今日は、そんなお話でした。
あらら。